新北風(ミーニシ)をとらえて船出する進貢船
舷側の目玉が特徴的な進貢船は、琉球と中国の間で長く続いた朝貢貿易には欠かせない存在でした。
大きいものは50m以上になる大型船で、琉球にはこれを作る技術がなかったため中国から下賜(かし)されていました。
10月頃に吹き始める北風に乗って中国に渡り、宝物を満載して戻ってくる進貢船は海洋貿易国家であった琉球の象徴ともいえます。
しかし1876年にはその役目を終え、那覇港から最後の船出をする様子を描いた図です。
画面右に見えるのは海中の出城・屋良座森城(やらざもりぐすく)です。